3月26日に、ついに「絵本プロジェクトいわて」の活動はすべて終了しました。最後に盛岡市長さんにお礼のご挨拶に行きました。盛岡市中央公民館をお借りできたことは本当にありがたいことでした。
最終日を迎えるにあたって、4日間にわたって活動の10年間の報告の展示をし、圧巻でした。最後に講演会を開き、代表なので私が話をさせていただきました。「絵本を通して人生を考える」というテーマで話しました。講演の冒頭、なぜ自分がこの活動を提唱したかという話をするために、昔、夫が突然死した時に子供達がまだ6歳と8歳だったので、きっと世の中にそういう子供達がたくさんいると思い、作った「パパには友達がたくさんいた」という絵本を見せながら話しました。久しぶりに見たのですが、本当にいい本だったと改めて思いました。今の時代に、必要なのではないかとさえ思いました。あの頃、子どもの本に限らず、人の死を扱った本はあまりない時代でした。あれからほぼ40年経って、やっと穏やかにその話をできるようになったのだと思います。もっともそれがこの震災のおかげだったというのはなんとも不思議としか言いようがありません。私自身、自分が大学を卒業してから、今に至るまで絵本に関わってきたのは、この時のためだったのかと思うようです。そして、おかげでたくさんの友人ができました。
また、途中から宮城に引っ越していった仲間が、最終日にたくさんのガーベラの花を届けてくれました。「花は咲く」の歌をロンドンでの報告の時に英語付きで見てもらい世界中の児童書関係者が泣いて喜んでくれたことを報告したからでしょう。片付けの最後に、みんなでガーベラを分けていただいてきました。それでも残った分は全部我が家に頂いてきました。一体何本あったのでしょう。まだたくさんあります。それで、うちに来る方に、と言っても郵便屋さんとか宅急便のお兄さん、息子のところに来る看護師さんとか、なぜか赤旗を届けてくださる紳士とか、いろんな方に1本ずつ差し上げています、「花は咲くです」と言って。
まだ、活動が終わったという実感がないのですが、活動を通じて知った友人たちは変わらず友人でいるでしょう。そうでなければ知ることのなかった何人もの人が沿岸にいます。それでも、この10年の間に世を去ったかけがえのない友人も何人もいます。その人たちの分も確かに楽しく働かせていただきました。
そして、絵本プロジェクトのシンボルのようだった絵本カーはそれぞれが自治体にもらわれていって、最後に残った一台はなんと神戸にもらわれていきました。考えてみれば、プロジェクトが始まった時、心配して神戸から駆けつけてくださった方が、色々とアドバイスしてくださったことがプロジェクトが具体的に動き出したはじまりで、忘れられません。不思議なご縁です。
今後は活動はありませんが、何かお知らせしたいことなどがある時には、このホームページに載せていきたいと思いますので、どうか時々覗いてみてください。
3.11絵本プロジェクトいわて代表 末盛千枝子
2017年2月27日(月)、東京・元赤坂の明治記念館にて第3回「エルトゥールル号からの恩返し 日本復興の光大賞17」表彰式が開催され、特別賞を受賞しました。5年間の活動が評価され今後の活動の励みになりました。ご支援くださっているすべての皆さまに感謝申し上げます。
表彰式の様子はNPO法人日本トルコ文化交流会のホームページに動画が公開されていますので、どうぞご覧ください。
2017年3月11日
日本トルコ文化交流会ホームページ
http://www.nittokai.org/
更新履歴
2022.5.10:ブログ
最終決算報告。
2021.4.14:ブログ
おはなしころりん江刺さんからメールをいただきました。
2021.4.12:ブログ
神戸ナンバーのえほんカー
2021.4.10:ブログ
神戸に行って来ました。
2021.4.9:ブログ
大型絵本をお届けしました。
2021.4.8:ブログ
お片付け
2021.4.7:ブログ
盛岡市長にご挨拶をしました。
2021.4.6:ブログ
神戸に出発しました。
2021.4.5:ブログ
活動報告展を開催しました。
2021.4.3:ブログ
久慈市にえほんカーを寄贈しました。
2021.4.2:ブログ
大槌町に行ってきました。
※活動支援金はみなさまからお寄せいただいた寄付金と 助成金などの交付金額を合算し、掲載させていただいております。
被災地の子どもたちに絵本を━━1通のメールから始まった呼びかけは全国に広がり、あっという間に23万冊もの絵本が届いたのです!その活動の全てを語る、絵本に希望を託した人たちの物語。ぜひお読み下さい。歌代幸子著・表紙挿絵舟越桂・現代企画室発行・1,980円
絵本があって、ほっとできる場所、それを「絵本サロン」と名付け、盛岡のボランティアのアイデアで、いろいろな企画を考え、絵本サロンを運営してみて、被災地にお住まいの絵本好きな方々にノウハウを伝えていこうという『試して伝える』プロジェクトです。
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